「だよね。蘭ちゃんと僕、仲良くしたいから早く起きてくれないかな?」


「だな。早く起きるといいな。」


「うん!」


琉生は、本当に正直者だな。


でも今は、蘭花の隣でうずくまってるこいつを、どうにかしないとな。


「おい、琉斗。こいつは大丈夫だから、あまり自分を責めるな。」


絶対にこいつは、今自分を追い詰めている。

こいつの悪い癖だ。


「ありがとう、来季。でもね、俺、興味半分で蘭花ちゃんに近づいたんだ。
俺らとも目は合わせてなかったけど、普通に話してたから、ちょっとぐらいは、大丈夫かと思ったんだ。俺、最低だ。」

やっぱり琉斗も、蘭花の目の事はわかってたか。

でも、

「もう、これ以上自分を責めるな。今回の事は蘭花が目を覚ましたら謝れば良いだろ?」


「うん、そうだね。俺、待つよ。」