この日はほかにも国防省ペンタゴンに一機が突っ込み、
さらにもう一機がこれは失敗して丘に突っ込んだ。

6機が同時にハイジャックされてそのうち4機が
乗客もろとも突っ込み自爆したのだ。

問答無用の大規模同時多発テロが起きてしまった。
「もしかして、これだったのか?」
オサムオサナイは後悔しつつ手ごたえを感じた。

石はすでに輝きをなくしグレイに打ち沈んでいる。
今回は対応が遅れはしたが、これでナムストーンと
光る石が人類の危機に必ず反応することがわかった。

問題はどうすればそれを阻止できるかということだ。
オサムオサナイは各博物館に依頼をした。

「次回もし光ったらずっと光が収まるまで
ナムストーンと唱え続けてください」

危機を予知できるものは今、光る石と我々だけだ。
このことを知るものでしか今は祈れない。

危機が回避できなければ、人類は近い将来
間違いなく滅亡するだろう。

われわれの手で光る石とナムストーンを数多く探し出し
仲間を全世界に増やし張り巡らせて、ナムストーンの
大合唱で危機を阻止するしかないのだろうか?