ハート交換

「わぁ―。」


両手で頭を抱えこみ髪の毛をクシャクシャにする。


「はぁ・・・やっぱありえない。」



あの後、彼女は突如狂ったように屋上のフェンスに足をかけ乗りこえようとしていた。



あの時彼女が屋上から飛び降りていたら、俺も一緒に死んでいたかもしれない。



そう考えると身震いがする。



それから女の子集団が彼女を女子トイレまで引きずるように連れていったっけ。あれがあったから俺たちは助かったようなものだった。



それから女子トイレに走って向かった時には、すでに誰もいなかった。



水沢なみかは大丈夫だったのか？
いや！そんなことを考える前に自分のことだ。



「俺は、これからあの子と運命共同体なのか？！そんなこと、絶対に嫌だ！！」