ハート交換

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ


足が震えて膝を押さえても押さえても笑ってしまう。


HRが終わったら全速力で学校を去る。このことに全集中力をかけていた。


『今日は災難日だね・・・ここは逃げるが勝ちだよ。分かってるよね？』


「わかってるよ。そんなこと！どこの誰だか分からない人にいわれたくない！」


『はいはい。あ、終わったよ！』


なみかはカバンを背負うように抱えながらクラスメイトを押し退け教室のドアに一番に手をかけた。


ガラ！！


あれ、自動ドアだっけ？


ひとりでに開いたドアの前にいたのは


ピンクの水玉傘を持った巨漢男だった。


「おまたせ～。じゃ、一緒に行こうか。」