あの時―
確かにこの目で白い手をみた。鏡にうつった白い手を。


そして一瞬。胸がチクッと痛んで・・・それからそれからあの白い手が胸の中に入っていって・・・ピンクの塊を取り出していた?


俺の後ろにいたあの子悲鳴を上げていたじゃないか。もしかして俺と同じものを見たんじゃないかな。


あの鏡は、対になっているわけだし。


だとしたら、彼女に会って確かめないといけない。可能性として、俺と同じ状況にあるかもしれない。


例えば、心に誰かいるとか?!


「これは何としても会わなきゃな!」


晃は、そういってはやる気持ちを抑える為にピンクの水玉傘をギュッと握りしめた