私は涙声で小川さんに聞いた。



小川さんは、サッとさっきまでの穏やかな顔つきが崩れて厳しい顔つきに変わる。



「そうなるの・・・かな?・・・でもまさか、君たち・・・あの鏡に関わったりしてないよね?」




私は答えなかった。



今は、答えられない。


「そうなの?この資料に書かれている内容が君たちの身に起こってないよね?」



「・・・はい。関係ないと思います。私はこれで失礼します。ありがとうございました。」



慌てソファーから立ち上がり会場の入口に向かって歩きだした。




「あの・・・ちょっと待って!!」



後ろを振りかえると小川さんが分厚い資料を片手に近づいてくる。