「晃、昨日携帯で君のこと話してたよ。今週末に一緒に君を連れてくるって。」




「本当ですか?私も今週末に晃くんと福岡に行くつもりだったんです。それが突然今朝になって・・・」




「晃がひとりで福岡に行った・・・」



「そうなんです。私全然訳がわかりません。何かあったんでしょうか?」



晃の先輩はタバコの煙を肺の奥まで深く吸い込んだ。




そして、煙をフゥーっと深く吐き出した。




「もしかして・・・僕が晃に話した事が原因かもしれないな。でもあれは、あくまでも昔話のようなもので実際あった事とは到底思えない。」



ゴクン


小さく息をのんだ。




「小川さんは、晃くんにどんな話をしたんですか?」