ハート交換

ガタンガタン



電車はホームにいた数人を乗せて走りだした。



平日の昼間だからかな・・・人が少ない。電車といえば満員すし詰め状態の電車にしか乗ったことがない。



私は嬉しさのあまりつい興奮し過ぎて辺りをキョロキョロしてしまう。



「九州の地下鉄なかなか座り心地いいね~。」



『何呑気なこと言ってんだよ。もうすぐ着くぜ。』



「分かってるわよ!」


私は、スカートをキレイに整えるため何度も座り直す。



「これでも緊張してるんだから。」



『とてもそんなふうには見えないよ・・・でも、もし無事に元に戻れたら俺たちコレが最後の挨拶になるな。』


「えっ?いきなり何言うの?」



電車の窓に薄暗くうつる自分の顔を見つめた。