ハート交換

俺がパスタを食べるのを確認した誠と巧は深呼吸をし、同じように丸テーブルの席についてパスタを食べだした。



「ところでさ、晃の元カノのこと聞いてもいい？誰なのユリさんって？」



恭子が改めて聞き直す。恭子は時々しつこいところがあって俺はそういう所が昔から苦手だった。



俺が黙ってパスタを食べているのを見かねた誠が勝手にユリについて話し出した。



「ユリさんは、俺達が中学生の頃の先生だよ。正確にいうと、教育実習に来ていた大学生なんだけど。」



誠は、恭子に話しながらチラリと俺の顔をみた。その仕草にムカついた俺は聞こえていないふりをする。



「じゃあさ、年上の彼女だったんだ。」



「ユリさんは俺らより７歳年上。でも顔が童顔だったから初対面の時、俺高校生が教育実習に来たと思ったぜ。」



懐かしそうに巧が話した。