ハート交換

今、なんて?


恭子とカバンの引っ張りあいこしていたら、なみかの心の声が聞こえてきた。



『恭子ちゃん、カバン帰さないって言ったのよ。私も知りたいな。ユリさんって誰?元カノとか?』



「君には関係ない!」


『ひどい。私には何も教えてくれないのね。』



「ひどいことをしてるのは君の方だよ。なみか君。」



恭子からカバンを奪い返すことに成功した。


「ハアハア。んじゃ、俺は帰る。」



店の外に出ようとしたら、今度は誠と巧に両手をガッツリ捕まれる。



「まあまあ。晃、落ち着いて!とりあえずパスタ食べよう。」



無理やり二人に連れ戻されて、恭子から強引にパスタを食べさせられる。



「勝手にしろ。だけどパスタ食べたら帰るからな。」



俺は黙々とパスタを食べ始めた。