ハート交換

「ところで晃・・・お前彼女できた?」



そう俺にふっかけてきたのは、またしても誠だ。



「はぁ、いるわけないだろ。彼女なんて!」


ため息まじりに俺はまた水を飲む。



「なんだそうかよ。俺は、てっきり彼女が出来たのかと思ったぜ。最近の晃、まるであの時みたいだからさ。ユリさんと付き合ってた頃の晃・・・」



「ユリの話は、するな!」



誠の奴。何を言い出すかと思えば・・・そんな昔の話。



ここ最近やっとユリのことを忘れることができたのに。



どうして思い出させるような真似をするんだ。



「悪い。やっぱり今日は帰るよ!食欲ないし。」



俺はカバンを持ち席を立とうとしたら恭子にカバンを奪われた。



「ダメ!帰さないんだから。」