ハート交換

「お待たせ致しました！今週オススメのパスタです。」



俺は、ガックリ肩を落とした。



クレープ屋からほんの数メール離れた所にかわいいレンガ造りのイタリアンなお店があった。



気が付けば、丸テーブルに男３人女１人。



今週のオススメパスタを食べていた。



なみかと修一は、バイトが終わったらすぐ帰った。



なみかが修一と並んで歩いている。その後ろ姿を見ていると、俺はキュッと胸がしめつけられた。



何でこんな気持ちになる？なみかの心が俺の中にいるからなのか？


『ねぇ・・・君の心は・・』


俺が黙って二人を見送っていると、なみかの心の声が聞こえてきた。



「何もいうなよ。今だけは・・・君の声で聞きたくない。」




俺は、彼女に心の中でそっと頼んだ。


彼女は、俺の願いを聞き入れてくれたみたいでなみかと修一の後ろ姿をただ黙って一緒に見送ってくれていた。