ハート交換

落ち込んでるわたしを見て晃は嬉しそうに笑う。



「あれ?もしかして落ち込んでる?働く意欲満々だね~」



「そりゃそうだよ。エジプト行かなきゃ行けないんだから。旅費稼がないと!」



つい、力んで話してしまう。だって、わたし達のアルバイト目的は二人が元に戻る為・・・その為ならわたしは何でもしなきゃいけない。



『そんなに嫌なのかよ。俺が心の中にいると。』



晃の心の声が聞こえてくる。



「何言ってるの!それが君の為なんだよ。」


『何だよ。俺の為って・・・』



「今日も途中で気分悪くなって倒れるし・・・・わたしって本当役立たず。」



わたしは自己嫌悪になって帰る足取りが重くなってきた。