「分からない・・・」


アレンの目元がきつい。

いつも穏やかで優しい眼差しをしているアレンが、今、緑色の瞳を暗く曇らせている。




「それより・・・アグネス、ケガしてるだろ?」

「え・・・」



私は、はっとしてアグネスの足下を見た。

左足から、血が出ている。