君の生きた証~love in war~

「ヘンリー8世・・・ねぇ」



同じく歴史の授業で習った。

生涯で6人もの妻と添った、好色な王だ。



そんな彼の名前で呼ばれていたとは・・・

俺は、そこまで色恋沙汰で騒いだ覚えはないのだが。



「ちょうどミドルネームじゃない?ぴったりよ」

「君もマルグリットだろ?」

「えぇ・・・あながち外れてはいなかったのかもね」



ナタリーがうっすら微笑み、俺の首に手をかける。



「そのわりに、純情な関係だとも言われてたみたいよ、私たち」