どうして気付けなかったのだろう?

どうして分からなかったのだろう?



この手の中にあった愛は、守るべきものだったはずなのに。







「パトリシア・・・」




今は、俺の腕の中にないぬくもり。

俺に安らぎをくれたぬくもり。




その名を、囁くように口にした。

甘やかで、なのに・・・・・・どこか苦い。