「おい、アレン、しっかりしろ」


ヘンリー先生も声をかけるが、目を開けない。


「疲れてたんだろうな」

「無理もないよ、昨日から働きづめだった」

「囮だって買って出て・・・」



周囲からも同情の声が上がった。

もう戦いの熱は冷め、静かな絶望だけがその場で共有する全てになっていた。




「上で休ませます」



ふいに、ロルフが言った。



「ここじゃ、ベッドも足りてないし、ケガしてるわけじゃないなら・・・」