同じ階の2年生の教室に、体操着を取りに行った。


昨日は制服のまま眠ってしまったし、動きやすい服装の方が何かと便利だろう。





廊下を歩いていると、窓ガラスに自分が映っていた。

髪に癖がついている。

それに、昨日の戦闘で焦げたのか、焼け縮れた部分もあった。



『綺麗な髪ね』

『ほんと、うらやましいくらい素敵な巻き毛』



みんながそうほめてくれた髪。

器量よしじゃない私の、唯一の宝物。





それさえ、傷つけてしまう。

失わせてしまう。





戦いは、美しいものじゃない。

ただ、こうやって、何かを壊し、失わせる、凄絶なまでに汚いものだ。







教室へ行くと、先客がいた。