歌姫桜華






 仲間を思う友情じゃなければ、姉を思う家族愛でもない。



 紛れもなくこれは、「好き」と想う恋愛感情だ。










「大好きだ」









 ギュッと力いっぱい抱きしめる。



 俺の気持ちが伝わりますように…。








 ――ギュゥ…








 すると、背中に回された彼女の腕が俺を抱きしめた。




 え…?





 静久…ちゃん……?