歌姫桜華



 見つかった……。




「………奏多…」




 どうして、ここがわかったの?


 どうして、ここへ来たの?




 そんな疑問が頭に浮かぶ。




 奏多は、私に近づいてきて、



「どこ行ってたんだよ!」



 と怒鳴った。



「…ごめ……」

「心配したんだぞ……」




 私の肩をつかみ、はぁ~とため息をついた。


 え?心配…?


 どうして?


 なんで私なんかの心配を………。