歌姫桜華





 私は下手くそなりのメイク…といっても、チークとグロスとマスカラだけだけど、それをして、また鏡でチェック。






「ま、いっか」






 私はピンクの小さめのカバンを肩にかけ、「いってきまぁす」と学校に行くときと同じテンションで家を出た。










 駅の近くにある公園につき、スマホを見ると、まだ9時。




「あれ?一時間も早い…」




 どうしよう…。どこかで時間潰そうかな。それともここで待ってる?


 んー……。



 悩みに悩んで、結局待つことにした。





 咲久、朝弱いからな……。遅れてきたらぶっとばす。