歌姫桜華




「ふぁ、ファーストキス……だった?もしかして」



 私は、恐る恐る和也に聞くと、和也は「なっ!?…~~~」と一瞬驚いてからさらに顔を赤く染めた。




 この反応……図星か。





「ごめんね…。本当にごめん…!!



 私なんかと初めて……なんて、嫌だったよね。マジごめん!!!」






 私は顔の前で手を合わせ、「ごめん」を連呼する。


 和也はそんな私を見て、




「お前は…その……初めて、じゃなかったのかよ」




 と顔を背けながらそう聞いてきた。




「え…まぁ、うん。二回目…かな?」




 回想しながら私はそう答えると、和也は目を丸くして「は!?」と言った。



 え…、そんな驚くこと?


 そんなに私、恋愛に無頓着だと思われてるのかな?…まぁ、実際そうだけど。