歌姫桜華




「……聞いてる?美藍。


 怖い顔してるよ?」




 ひきつった顔で昂が言う。




「ご、ごめんごめん。あはは………。




 文化祭の出し物だっけ!?


 んー……「俺、美藍のメイド服見たいからメイド喫茶がいいー」





 私が考えてるときに、奏多がニヤニヤ笑顔で言った。





「なっ!? 

 …め、メイドぉ!?」




 私は奏多を睨みながら、「嫌。絶対嫌」と拒否した。





 嫌に決まってるじゃん。


 メイドだよ!?コスプレだよ!?


 無理無理。


 私には似合わないし、見せたくない。