私は、寝室にある机の上に置いといた、 MIRIAの仮面を手にとって見つめた。 (今更だが、その仮面について説明しよう。 この仮面は、仮面舞踏会でつけていくような仮面だ。 翼のような仮面である) 「もう一度だけ…“みんな”の前に立たせて…? きっとこれが……最後のMIRIAになると思うから――――」 どこか切なそうに、私は言った。 この仮面は、私…MIRIAである印。 ねぇ、…誰か気づいて。 私は大きなステージの上で、ずっと独りだけで立ってるんだよ……。