タツノはゆっくりと目を伏せ、語り出した。





「あの時……お前が、地国で襲われた時。



お前は気を失っていたから、知らなかっただろう。


お前たちを襲った男たちが、ウチューを連れ帰ったんだ」






淡々と話すタツノの声を聞きながら、チキュは拳を握りしめた。





「………あいつらが、ウチューを………?


どうして………?」





チキュに問われ、タツノは小さく首を振る。





「理由は、よく分からない。


それに、………生死も、分からない。


でも、俺の目には、もう………駄目なように、見えた」






タツノは言いにくそうに呟いた。