天と地の叙事詩Ⅲ Epic of the Ether

タツノの話に、従順な様子で聞き入っていたチキュは、満足気に顔を上げた。




「………なるほどなぁ。


なんとなく、わかったよ。



とりあえず、毎月血が出てるうちは、子どもが産めるんだな。


なるほどなぁ、早く出てこないかなぁ」






うきうきとした表情のチキュを、タツノは呆れ顔で見返す。






(………なんだかなぁ。


まだまだガキ、って感じだなぁ。



先は長そうだ………)






タツノが項垂れていると、チキュが突然「あっ、そういえばっ!!」と声を上げた。





「な、なんだ?」



「ちょっと確認しときてーんだけどっ!!」



「何をだよ」



「あんたさっき、また『婚約者』だとかほざいてたよなっ!?」





チキュは凛々しい眉を思い切り吊り上げながら、タツノに迫った。