天と地の叙事詩Ⅲ Epic of the Ether

あまりにも細く薄く、小柄なチキュの身体を見て、タツノなりにもしかして、とは思っていたが。





(15にもなって、まだ初潮を迎えていないとは………!!


そんなこと、あり得るのか!?)





数々の名だたる美姫たちと戯れてきたタツノだったが、さすがに、まだ大人になっていない女は経験がなかった。





(一体どうすればいいんだ………!


月のものがないとなると、まだ婚儀を上げることさえできないではないかっ!!)




絶望に暮れるタツノを、サヤがおどおどしながら見守る。





「タ、タツノ様………。


恐れながら………アカネ様はお身体つきもまだご成長の途中というご様子ですし。


きっとこれからどんどんと、女性らしくなっていかれるのではないかと思うのですが………」






「………そうだろうか。


そういうものなのか?



なんだか俺は、アカネと女性らしさが全く結びつかないのだが………」







当のチキュは大股を広げて寝台に腰かけ、部屋の隅でこそこそと話し込むタツノとサヤを不思議そうに見ていた。