「わかったわかった。
俺が悪かったよ。
意味の分からないこと訊いてごめんな」
タツノはそう言ってチキュを宥めた後、「サヤーーーっ!!」と叫んだ。
サヤは、ソガノ家の正統な嫡男タツノの花嫁である『アカネ』の部屋付き侍女である。
その主君アカネの夫、普段は穏やかなタツノから、突然に大声で呼ばれ、何か粗相でもしてしまったかとサヤは青くなった。
「ははははいっ!
ど、どうなさいましたかタツノ様っ!?」
慌てふためいた様子で控えの間からやって来たサヤを、タツノは部屋の隅まで手招きする。
がらがらとうがいをしているチキュとの間に充分な距離をとってから、タツノは恐る恐る、サヤに小声で耳打ちした。
「………なぁ、サヤ。
アカネには、ちゃんとーーー月のものがあるのだろうか?」
身構えていたサヤは、思いがけない言葉に目を丸くする。
俺が悪かったよ。
意味の分からないこと訊いてごめんな」
タツノはそう言ってチキュを宥めた後、「サヤーーーっ!!」と叫んだ。
サヤは、ソガノ家の正統な嫡男タツノの花嫁である『アカネ』の部屋付き侍女である。
その主君アカネの夫、普段は穏やかなタツノから、突然に大声で呼ばれ、何か粗相でもしてしまったかとサヤは青くなった。
「ははははいっ!
ど、どうなさいましたかタツノ様っ!?」
慌てふためいた様子で控えの間からやって来たサヤを、タツノは部屋の隅まで手招きする。
がらがらとうがいをしているチキュとの間に充分な距離をとってから、タツノは恐る恐る、サヤに小声で耳打ちした。
「………なぁ、サヤ。
アカネには、ちゃんとーーー月のものがあるのだろうか?」
身構えていたサヤは、思いがけない言葉に目を丸くする。



