「………いえ、でも、あいつはもう既に15を越えているのでしょう。
いくらなんでも、もう成人女性として祝言をあげても問題はないはずですが………」
「そうか、それならば良いが。
まぁ、一応本人に確認した上で、問題なければ婚儀の準備を進めよう」
ムラノがそう言ったので、タツノは軽く会釈をして父の私室を去った。
(そうは言ったものの………)
薄暗い廊を歩きながら、タツノは婚約者のあどけない笑顔や子どもっぽい身体つきを思い浮かべる。
(あいつに、女性らしさなど欠片もないな………。
本当に、大丈夫なのだろうか)
一抹の不安を覚える。
(やはり、確かめておいたほうがいいか………)
そう考えて、タツノは歩を速めた。
いくらなんでも、もう成人女性として祝言をあげても問題はないはずですが………」
「そうか、それならば良いが。
まぁ、一応本人に確認した上で、問題なければ婚儀の準備を進めよう」
ムラノがそう言ったので、タツノは軽く会釈をして父の私室を去った。
(そうは言ったものの………)
薄暗い廊を歩きながら、タツノは婚約者のあどけない笑顔や子どもっぽい身体つきを思い浮かべる。
(あいつに、女性らしさなど欠片もないな………。
本当に、大丈夫なのだろうか)
一抹の不安を覚える。
(やはり、確かめておいたほうがいいか………)
そう考えて、タツノは歩を速めた。



