天と地の叙事詩Ⅲ Epic of the Ether

「………うん。



わかったよ………ウチュー………」






そう呟いた自分の声で、チキュはふっと目を覚ました。





寝惚け眼のまま、ぱちぱちと瞬きを繰り返す。








「………あ。


なんだぁ………夢か。




………久しぶりに、あの夢みたな……」







幼かったながら、深く心に響く言葉だったからか。




ウチューが語ったあの言葉はこれまで何度も夢に出てきていた。






チキュはゆっくりと身体を起こし、ぼんやりと天井と壁の境界あたりを眺めた。