天と地の叙事詩Ⅲ Epic of the Ether

ーーーだから、そういうふうに、自分の運命が信じられなくなりそうになったときはな。




ーーーうん?



ーーーなぁに?





ーーーこれを覚えとけ。



信じるのは難しいけど。




疑うのは、本当に、苦しいことなんだ。






ーーー疑うのは、苦しいこと……。






ーーーそうだ。


自分を疑うのも、他人を疑うのも、運命を疑うのも。



信じられないから、疑ってしまうんだ。



でも、それは、苦しいことだ。



何かを疑うということは、自分の心を、少しずつ灼け爛れさせることだ。




疑いの炎が燃え上がるたびに、心がじりじりと灼かれて、爛れて、硬くなって、縮んでいってしまうんだ。





ーーーううう。


考えただけで、痛そう……。