フラれ女と男子高校生



「わーたっくんだー」

「ちょー偶然じゃーん」

その間にも女子高生たちはわらわらとこっちにやってくる。


こ、香水くさっ。

安っぽい香水の匂いがツーンと鼻の奥にまで届く。


ちらりとまた拓のほうを見上げて、私は絶句。


「おーまじ偶然だなー」


なんだその、王子様スマイルは。

キラキラオーラまで見える…。