フラれ女と男子高校生



鼻筋がすっと通っていて、形のいい唇…

その切れ長の瞳に見つめられたら……きっと溶けてしまう。


「……愛奈?」

拓が訝しげに私の顔を覗きこむ。

その動作のひとつひとつがかっこよくて悔しい。


てかほんとにコイツは高校生なの?!


「う……なんでもない。」

思わず下を向いてしまった。


今まで、夜の薄暗い空間のなかでしか拓を見たことがなかったから………


「そ?じゃあ行こ」


うう、負けた気分。どうしてかわからないけど。

すっっっっっごい敗北感。