でも…… 「…たしかに。ちゃんと返したい…かな」 借りたものは返す。 幼い頃から親に言われ続けてきたことって、身に付いて離れない。 これがしつけってものなのかな。 「じゃあ番号。」 別にまた、待ちぼうけでもいいのだけれど。 でも、拓に携帯の番号を教えることになんの違和感も感じなかったから、私は了承した。