ダブル・ブレイカーズ01

少女は、眠っていた。

「――――――何で、彼女が邪魔なの?再婚できないの?」

「えぇ。一流な彼にあいつはいらない。私とシマのためよ!」

「あんた、自分の娘に何てことしてんのよ!」

「娘じゃない。あいつを無理やり産ませられた私の気持ちがわかるの?」

「それでも、あんたが産んだ子供でしょうが!」

さくらは言った。

「生意気な小娘だこと」

「貴女こそ、事務所で会った時と全然違うじゃない」

「そう?言いたいことはもうない?」

「どういうわけよ」

「貴女もギャンブルで精神を崩壊させなさい!」

女性は猫、シマを握る。

シマの首輪が光った。

さくらの周辺に風が舞う。

「なんなのよー!これ」

「相手を自分が望む場所に移動させる能力よ」

「上等じゃない!行ってやるわよ!」

さくらは銃を握ったまま、

消えた。