ダブル・ブレイカーズ01

さくらが少女を避難させて、いなくなった後、

彼方は周囲を見回す。

「カナ!」

アスタリスクがやって来た、

「アスタリスク!」

「カナ、さくらちゃんは?」

「依頼人の娘さんと共に、避難させたよ」

「そう―――」

アスタリスクは呟いた。


その時だった。

ロープが降り注いだのは、

「な――――――!」

「カナ、やるよ!」

アスタリスクは、

眩しいほどの純白なカードを、黒いカードに合わせた。


光が瞬き、ロープは散る。

光が消えた。そして、

「――――――――――――」


闇夜のごとき黒髪に、眩しい純白の服を纏う少年が姿を見せた。

「アスタリスク」

少年は、彼方の声だ。

(ん?)

彼方の脳内で、アスタリスクの声がした。

「今のロープ―――――――――?」

(来るよ)

「え――――――」

瞬間、ロープは火花に姿を変化させる。

火花は、彼方を狙う。

「そう来るよなぁ!」

彼方は火花を、