透き通る亜麻色の髪に、不思議な色の瞳。


病弱に見えるほどの色白で、


細い体つきである。


そして、恐ろしいほど整った美貌を持っていた。



<――――――――――――>



月夜に輝く姿は、



この世のモノとは思えなかった。




<お前、>


「死神さん」



<やめろよ、それ!>



<違うのかい?>



<ちげーよ!んな名前の奴いるか!オレには、如月彼方って、名前があるんだよ!>



<カナタ?>



<そう、彼方>



<カナ>



<なんで?>



<カナ>



<あだ名?>



<いや?>



<別に>



<なら、カナ>



<何?>



<このままでは、僕と君は見つかってしまう>




<だろうな>



<だから、僕と組まない?>




<何でそうなる?>



彼方は拳銃を持つ。



<感じるのさ>



<――――――――――――>




<死神のような探偵さん>



少年は彼方に言った。



<地獄の一丁目まで行く覚悟で、協力しないか?>



彼方は―――――――――


少年の手を握った。



それが、全ての幕開けだった。