彼方は銃を振り回す。

「オーケー。やろうか、黒髪くん」

「如月彼方!黒髪じゃない!」

彼方は言い返す。

「そう言えば、この面子で黒髪って、彼方くんだけよね」

さくらはポツリと言った。

アスタリスクと女性―――美織はそれをスルーした。

「うるさい!やろうよ、ファントム!」

彼方は銃を持ち、後ろを向く。

「はいはい。十まで数えるよ。後ろ向いて」

「ラジャー」

彼方は言った。

「じゃ、行くよ」

「「1」」

「2」」

「「3」」

「「4」」

「「5」」

「「6」」

「「7」」

「8」

「9」

「油断したね!如月くん!」

ファントムは、銃で彼方の背中を狙う!

彼方は、無防備だ!

「彼方くん!」

「大丈夫だ。さくらちゃん」

「何で言い切れるわけ?」

「ほら」

「え」

彼方がいない。