「あなた~」

女性はファントムに近づく。

「美織。奴らを誘い出したみたいだね」

「あっそ。狙いはオレらってこと?」

「うん。僕と美織は邪魔な小娘を殺し、人々の精神を崩壊させ、街を乗っとる」

「ギャンブルにした理由があるのかい」

「うん。敗者の精神を少しずつ崩壊させるんだ」

「そして、やがて壊れると」

「僕の能力さ。敗れた相手の精神を壊す能力」

「ちなみに、トランプとかは?」

「僕の奇術だよ。奇術師だし」

「こういう時だけ、奇術師ぶるんだ」

彼方は呟いた。

「何よ。最悪じゃない!」

さくらは言った。

「彼方くんとアスタリスクくん!」

「上等、お前らの罪に裁きを下してやるよ」

「異論なし」

「僕らと勝負といこうか」

ファントムは言った。

「そうだな」

「いくつか勝負するけど、負けたら君たちの命を獲るよ」

「は?やれば?」

彼方は挑発した。

ここに、対決が幕開いた。