「そういうことか!」

「菜月ちゃんがラジオで言ってた奇術師さ」

「消しちゃったヤツ?」

「うん。ファントムだよ」

「「幻影?」」

二人は呟いた。

「そう。幻影さ」

「何で奇術師のギャンブルしてるわけ?」

「そいつ、そいつが犯人よ!」

「えっ――――――」

彼方は絶句した。

そこには、ピンクのドレス姿のさくらがいた。


「さくらちゃん、どうしたんだい?」

「さくら!何で?」

「あたしも来たのよ!」

「だーかーらー、どうしてここに?って、聞いてんだよ!」

「許せないよ!」

「はぁ?」

「あいつと、依頼人の女はつながってたの」

「「はぁ?」」

彼方も、アスタリスクも絶句した。

「依頼人の女って、猫のシマをだいてた?」

「美織か。うまくいったみたいだね」

男、ファントムは言った。