「羽奈!!大丈夫だったか?」 「羽奈ー!無事?」 病室に入るなり、どでかい声で一斉にふたりから罵声を浴びせられた。 近所迷惑なくらい。 「大丈夫だってば」 「どんなこと話したの!?」 ああいえばこういう。 こういうことを言うんだろう。 全然黙ってくれない………。 「話すから、黙って?」 ちょっとした殺気に気付いたのか、うっと息をのんだかのようにふたりは黙った。