5分ほどして、琉樹は戻ってきた。



「クレープ買ってきたぞ」



渡されたのは、バナナチョコのクレープ。



「あ、ありがと。何で買ってくれたの?」



尋ねると、琉樹の顔がちょっと暗くなった気がした。



「昔、羽奈にこういうことしてやれなかったから…」



そういって、下を向いた。



琉樹は、そんなこと気にしてくれてたんだ。



あたしは…もう…。