「てめー
恩人に対してサルだと?

なめんか?あぁ?」



紫音〜
怖いから…


「いや…
紫音ってサルみたい元気だな〜
っておもってさ?」



誤魔化してる私…


どうか誤魔化されてください…






ピリリリピリリリ……

紫音のケータイがなった

でも紫音は電話に出ようとしない


「紫音…ケータイでないの?」


私がそう言うと
紫音はちょっと苦い顔をして「いい」って言った…


いやいや
よくないでしょ?


「紫音…電話出なよ
きっとなんか用事があるんだよ

私は静かにしてるから…出て?」



紫音はチッと舌打ちをして電話に出た



「はい?
……………は?どーゆーことだそれ」



電話に出てる紫音は私に背を向けていて表情はわからないけど


さっきまで紫音じゃない
なんかオーラが…違う


きっと…暴走族の人なんだろーな

私は暴走族に詳しくないけど
総長ってゆーのをしてる紫音はきっと皆から頼りにされてるんだろーな


ぼんやりと眺めてた紫音の背中が
いきなりこっちを向いた


目があったけど
気まずそうに逸らされた


「あぁ………わかった、すぐ行く」



紫音…どっか行くのかな?