「きょん………ちょっとこい」




え?
なんで…

私は…………大地に手を引かれて紫音の病室の外へ来た…




他の皆はまだ病室にいる

私は大地に泣いた顔を見せたくなくて
下を向いて唇を噛んだ…


「きょん……昨日は…悪かった」



え?
悪かったって?

何に対して?

「わか……わかん…ないよ…」


嗚咽が混じって
上手く言葉がつながらない



「…とにかく…悪かった…」




大地はそう言って



1度病室に戻ると…すぐに出てきて、
どこかへ行ってしまった…




私は…
紫音の病室の前でしゃかんで泣いた…


頭の中は

紫音のこと

さっきの大地のこと



そして…餓狼の総長…のこと



それでいっぱいだった…