それから天佑は
「僕と紫音がいるのを知って
餓狼が攻めてきたんだ」
え?
でもさ
紫音も天佑もいたなら最強じゃん
なんで…?
「…人数が…多かったんだ
普通なら僕も紫音も負けないんだ
けど
餓狼の奴ら…同盟組んでてさ
あり得ないほど人がいたんだ
今の餓狼の総長が…すごく卑怯なんだ
それで…周りの仲間はどんどん倒れて
いった
紫音は倒れた仲間をかばった時に…
相手のバイクにひかれたんだ
本当は僕が…やられるべきだったのに
なんで紫音なんだ………クソっ…」
いつもの天佑からは想像できないほど
怖い顔してる…
皆が顔を歪めてる中…
私は…
餓狼の総長に……心当たりがあった…
これを言ったら私はあの家には
いちゃいけない……
“あの人” はこんな時まで私を締め付けるんだ………
