美和…心配そうな顔してるし…迷惑かけてんなあ。
「まだ顔色悪いよ?ほんとに大丈夫?」

「うん!めっちゃ元気だよ?!」

その時、

ガラガラ

と戸が開いた。

「遅くなってすいませんでした!!」

と泣きべそかいてる真子は私の医大からの後輩で今は立派な看護士。私とはよくペアを組んで外来をする。

秀先生より先に私が口を開く。

「真子、ちょっとこっちおいで?」

「は…はい」

緊張してるみたい…笑
怒られるとおもってんのかな?!

「ここ座って」

私はベットの側においてある丸椅子を指さす。

真子は自分の異変に気づいていない様子でなに?という顔をしている。

「真子?」

「は、はい!」

「足見せて!」

その言葉でやっと自分の足から血が出ていることにきづいたらしい。

「…ぁっ…だ、大丈夫です。これくらい!」

「大丈夫じゃないでしょ?真子?あんた貧血持ってるんだから、そのままぶっ倒れても知らないよ?」

ちょっと脅すと真子は
「…止血…おねがいしま…す…」

「よし、いい子、いい子!笑」

私は常に持ち歩いてる包帯を出して、真子の足の傷に巻き付けた。

真子も体が強い訳じゃないので主治医である私がこうやって気づかないと真子は自分のことにきづかないから大変である。

「すいません…ありがとうございます。すいません…」

本当に申し訳なさそうに真子が言った。

「いいよー、でも!転びすぎ!!」

私が馬鹿にしたように言うと

「優希先生もですよ!」と言って笑い出した笑

完全にわたしと真子、二人の世界に入っていたとき…

「まーこ?」
としばらく聞いていなかった声が聞こえた。それは秀先生だ。

「あ、はい!」

あわてた様子の真子に私は思わずわらってしまった。

そんな私を見た秀先生が、
「優希!おまえは真子を処置したのは完璧だったが自分のことはわかってねーな!笑)ったくよ…今日一日しっかり休んで明日から元気に出勤するように!」

「…」

「返事!」

「はーい…」

渋々返事をした。