青い春


 「あのね、今日来てほしかった。」

 うん、と、わたしはうなずく。

 「中学の時、波瑠がクラスで浮いてんの気づいてた。」

 うん、わたしはまたうなずく。

 「わたしね、波瑠がほんとはいい子ってこと知ってた。だから、みんなと仲良くなってほしかった。うざかったでしょ?わたし。」

 わたしは黙ったまま聞いた。

 「それでも、波瑠の悪い噂しか聞こえてこなくて。だから、わたしだけでも波瑠の友達でいようって思ったの。」

 泣きそうな茉那を見つめる。

 「わたし波瑠のこと好きだよ。だから嫌いって言われてショックだった。」

 黙ったまま、茉那を見つめる。

 「でも、波瑠のほうがもっとショックだったよね。ごめん!わたし力になれなくて!」

 ついに、泣き出してしまった茉那。

 どうしようこの状況。

 「俺も、あの時、蒼井が呼んでくれた時、少しだけ期待してた。」

 つまり?

 「あの時、告白期待してた。意味わかる?」

 わかんない、と、渋い顔をしたらしく、神崎くんは続けた。

 「好きだった。蒼井のこと。」

 わたしは驚きを隠せず変な顔をしただろう。

 「もう無理だってわかってる。」

 「うん。そうだね。」

 わたしは答えた。

 「とにかく、ごめんなさい。」

 神崎くんは深々と頭を下げた。