小指も抱けない彼女


「そんな馬鹿なこと……」

「夜鞠くんのせい、とやらも、私からしてみれば、十分に馬鹿みたいなことだよ」

そんなものなのさ、と彼女は枕元にダイブする。

「大学休みだし、二度寝するー。くー、くー」


彼女の起こさないでのサイン。
そっと、布団の端を彼女にかけた。

「優しすぎるよ、君は」

「鏡見て、言うんだよー」