*真衣side* クリスマスの日、涼介の家に着いたのは七時頃だった。 部屋に入ると、神妙な空気が流れていた。 二人で買いに行くと楽しみに言っていたケーキもない。 「…ごめんね、遅くなって」 二人に声を掛けるも、はっきりとした返事はなかった。 変。絶対。 「どうしたの?」 こそっと美月に聞くが、美月は曖昧に笑うだけだった。 結局その日はお開きになって、帰ることになった。