「なんなのよアンタ」 ギュッとわたしを掴む手に力を入れて 「名前で呼んでくれるなら離すよ」 「じゃあ名前で呼ぶから先に離して」 「やだ」 さっきからやだやだって。 なんなのコイツ。 「はやく」 耳元でそう囁くもんだからどんどん顔が火照っていく。 「ゆ…うと」 「なに?聞こえない」 むかつく。 絶対聞こえてるのに。